Department of Architecture

工学研究科 建築学専攻

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人々の暮らしの基盤となる
建築を通して社会に貢献

建築は人間生活の基盤である。正に人類の歴史、文化そのものであると言っても過言ではない。このように重要な社会的基盤をハード?ソフト両面から築き、保全していくための建築学は、よく言われるように、学術、芸術、技術が三位一体となった総合学であり、その領域は単に工学にとどまらず、生物学から社会、経済、文化、人類学等に及び、極めて学際的色彩が強い。
このような建築学は、4年制のカリキュラムで学び尽くせるものではないことからも大学院教育へのニーズは高いが、学部教育の上に立って、より深く専門領域を究め、より広く学際的な素養を身につけるための場として、大学院は極めて有益な存在といえる。
地球環境や長寿社会の問題、国際化?情報化の波の中で大きく揺れ動く現代社会にあって、高度な専門知識とともに確たる哲学を持つ人間、すなわち専門領域を探求しつつ、地球全体の中での建築の在り方を見据えていくことのできる人材の育成を我々は意図している。
本建築学専攻では、建築学を大きく建築計画学、建築環境学、建築構造学、建築数理学に分けて研究?教育を行っているが、研究専門分野としては、別表のように、建築意匠、設計計画、建築史、空間論、構法計画、安全計画、音?振動環境、空気環境、水環境、構造計画、金属系構造、コンクリート系構造などがある。
大学院進学に当たっては、予め専攻する研究分野やテーマについて、遠慮なく該当する指導教員と相談し、少なくとも専攻部門と研究室を決めておく必要がある。大学院はいわば社会と大学の接点であり、今後どのような建築が社会的に要求されていくか、またその建築に諸君がどのように関わっていくか、慎重に考えて決断してほしい。
大学院においては、何より、それぞれの研究室で主体的に研究に従事し、その成果を修士ないしは博士論文として体系的にまとめ上げることに大きな意義がある。更に、指導教員や仲間との全人格的な付き合いで得られる人間関係は、何物にも代え難い財産となろう。また、学内の講義を聴くことも大切であるが、都市型大学である本研究科の特長を生かして、他の大学院や研究所と大いに交流を図ることが望まれる。
大学院修了後の途は、より高い視点と能力を持った技術者、研究者、設計者、企画者として広く斯界に開かれており、多数の諸先輩が活躍している。しかしながら、修士、博士の学位といえども決してゴールではなく、本籍が定まり、将来への免許証を手にしたと心得て、大いに研鑽に励むべきである。

概要図
  • 建築学専攻の特徴1

    建築学分野の極めて高度な研究能力と
    専門知識を身に着ける

    建築学分野で要求される極めて高度な研究能力と専門知識を習得します。建築計画学、建築環境学、建築構造学、建築数理学の講義や、実験、製図、文献研究により、研究能力と専門知識を高度なものとし、学位研究によって研究遂行能力を高めます。

  • 建築学専攻の特徴2

    柔軟な思考力、深い洞察力、
    課題の発見能力?独創的解決能力を身に着ける

    建築学分野における社会的な課題に対し、学術?技術?芸術の見地から、柔軟な思考と深い洞察に基づいて、自ら課題を発見?設定し、独創的に解決する能力を養います。さらに、建築学及び関連する分野の専門知識を活用して、実務分野の課題を解決できる能力を身に着けます。

  • 建築学専攻の特徴3

    国際的な視野を養い、
    文化の進展に寄与する

    建築学分野における高度な専門知識?研究能力と教養をもとに、国際的な視野を持って活躍できる能力を身に着けます。さらに、独創的な研究によって従来の学術水準に新しい知見を加え、文化の進展に寄与できる能力も身に着けます。

カリキュラム CURRICULUM

専門分野(部門) 授業科目 単位 履修方法 履修年次
建築計画学 建築意匠特論 2 選択 1又は2
建築計画特論 2 選択 1又は2
建築史特論 a 2 選択 1又は2
建築史特論 b 2 選択 1又は2
建築構法計画特論 a 2 選択 1又は2
建築構法計画特論 b 2 選択 1又は2
都市計画特論 2 選択 1又は2
建築学特別講義 a 2 選択 1又は2
建築デザイン特論 2 選択 1又は2
建築設計 1 3 選択 1又は2
建築設計 2 3 選択 1又は2
建築意匠インターンシップ研修 1a 2 選択 1又は2
建築意匠インターンシップ研修 1b 2 選択 1又は2
建築意匠インターンシップ研修 2a 2 選択 1又は2
建築意匠インターンシップ研修 2b 2 選択 1又は2
建築環境学 空調設備特論 2 選択 1又は2
建築設備基準概論 2 選択 1又は2
建築環境特論 b 2 選択 1又は2
建築環境特論 c 2 選択 1又は2
建築環境特論 d 2 選択 1又は2
建築環境特論 e 2 選択 1又は2
建築学特別講義 c 2 選択 1又は2
建築設備計算演習 3 選択 1又は2
建築設備インターンシップ研修 1a 2 選択 1又は2
建築設備インターンシップ研修 1b 2 選択 1又は2
建築設備インターンシップ研修 2a 2 選択 1又は2
建築設備インターンシップ研修 2b 2 選択 1又は2
建築構造学 建築構造力学特論 2 選択 1又は2
建築振動特論 2 選択 1又は2
建築構造技術特論 2 選択 1又は2
建築材料特論 b 2 選択 1又は2
建築学特別講義 b 2 選択 1又は2
建築構造設計及び演習 3 選択 1又は2
建築構造インターンシップ研修 1a 2 選択 1又は2
建築構造インターンシップ研修 1b 2 選択 1又は2
建築構造インターンシップ研修 2a 2 選択 1又は2
建築構造インターンシップ研修 2b 2 選択 1又は2
建築数理学 建築数理学特論 2 選択 1又は2
共通 実験、製図、文献研究 1 4 必修 1
実験、製図、文献研究 2 4 必修 1
実験、製図、文献研究 3 4 必修 2
実験、製図、文献研究 4 4 必修 2
教養 知財戦略特論 2 選択必修 1又は2
知的財産特論 2 選択必修 1又は2
科学技術研究の倫理 2 選択必修 1又は2
イノベーション?チーム?ラボ 2 選択必修 1又は2
キャリアデザイン考究 2 選択必修 1又は2
実践的リーダーシップを学ぶ 2 選択必修 1又は2
科学技術社会特論 2 選択必修 1又は2
倫理学対話 2 選択必修 1又は2
Basic Discussion and Presentation 1 2 選択必修 1又は2
Basic Discussion and Presentation 2 2 選択必修 1又は2
Discussion and Presentation 1 2 選択必修 1又は2
Discussion and Presentation 2 2 選択必修 1又は2
技術英語表現法概論 2 選択必修 1又は2
技術英語表現法演習 2 選択必修 1又は2
国際政治特論 2 選択必修 1又は2
コミュニケーション英語講座1 1 選択必修 1又は2
コミュニケーション英語講座2 1 選択必修 1又は2
英語プレゼンテーション講座 1 選択必修 1又は2
英語Writing講座 1 選択必修 1又は2
実践英語講座1 1 選択必修 1又は2
実践英語講座2 1 選択必修 1又は2
現代東アジア特論 2 選択必修 1又は2
生物科学特論 2 選択必修 1又は2
現代物理学特論 2 選択必修 1又は2
ウォーターサイエンス特論 2 選択必修 1又は2
物理学から見る理学の世界 1 1 選択必修 1又は2
物理学から見る理学の世界 2 1 選択必修 1又は2
物理学から見る理学の最前線 1 1 選択必修 1又は2
物理学から見る理学の最前線 2 1 選択必修 1又は2
物理学から見る理学の未来 1 1 選択必修 1又は2
物理学から見る理学の未来 2 1 選択必修 1又は2
Materials Science and Technology Overview 1 2 選択必修 1又は2
Materials Science and Technology Overview 2 2 選択必修 1又は2
Materials Science and Technology Overview 3 2 選択必修 1又は2
Materials Science and Technology Overview 4 2 選択必修 1又は2
計算機設計特論 2 選択必修 1又は2
プロセッサアーキテクチャ特論 2 選択必修 1又は2
社会病理特論 2 選択必修 1又は2
表現文化特論 2 選択必修 1又は2
実践イノベーション 2 選択必修 1又は2
安全および信頼性工学特論 2 選択必修 1又は2
情報工学特別講義1 1 選択必修 1又は2
情報工学特別講義2 1 選択必修 1又は2
数値流体工学特論 2 選択必修 1又は2
経営戦略特論 2 選択必修 1又は2

※科目の内容など詳細情報については「シラバス」からご覧いただけます。

2020年度 大学院要覧 修士課程修了要件
専門科目 一般教養科目
26 4 30
専門分野(部門) 授業科目 単位 履修方法 履修年次
建築学特別研究1 3 必修 1
建築学特別研究2 3 必修 1
建築学特別研究3 5 必修 2
建築学特別研究4 5 必修 2
建築学特別研究5 5 必修 3
建築学特別研究6 5 必修 3

※科目の内容など詳細情報については「シラバス」からご覧いただけます。

2020年度 大学院要覧 博士後期課程修了要件
専門科目 一般教養科目
26 4 30
■伊藤(拓) 研究室

[専攻]建築構造学、鋼構造学[指導教員]伊藤 拓海 教授 [キーワード]鋼構造学,耐震工学,合成構造
[テーマ例]?構造レジリエンス/壊れた建物の再生 ?優れた耐震性と制振性を備えた鉄骨建物の開発 ?鋼構造の特徴を生かした木質合成構造システムの開発

近年の自然災害による甚大な建物被害を経験し、従来の耐震安全性だけでなく、損傷や崩壊を前提にした概念として、冗長性やレジリエンスといった新しいキーワードを設計工学に取り入れるための研究をしています。また、従前の構造学の概念にとらわれず、自然素材を生かした建物や、生産性?意匠性を意識した建物の開発、エネルギー?電気?通信などの分野を横断した学際的研究にも挑戦しています。

■伊藤(裕) 研究室

[専攻]建築歴史?意匠 [指導教員]伊藤 裕久 教授 [キーワード]都市史,建築史,保存?再生計画
[テーマ例]?歴史的町並みの空間構成に関する研究 ?東アジアの都市?都市型住宅に関する研究 ?近代建築の保存?再生に関する研究

本研究室では、日本やアジアを中心に建築や都市デザインの歴史について、芸術、文化、技術、生活、社会、経済などの側面から総合的な調査研究を行っています。また近年では、歴史的な建物や町並み景観を生かしながら環境に優しいまちづくりをしていこうという動きが見られますが、こうした歴史的環境の保存?再生計画についても積極的に取り組んでいます。

■今本 研究室

[専攻]建築材料?施工 [指導教員]今本 啓一 教授 [キーワード]建築材料工学
[テーマ例]?建築材料のリサイクル ?実環境下における材料劣化のメカニズムと制御 ?建築材料の視点から見た建物の保存と再生

建築物は永遠にその姿を保てるものではありません。時には過酷な環境に曝されながら徐々に朽ちてゆく運命にあります。自然に倣いながらも、一方で後世に残すべき建築物の保存方法について、主として材料的な観点からの研究開発を行っています。また、現代は建築物の在り方も地球環境的な観点で考えるべき時代に入っています。このような中で本研究室では産業副産物を建築材料に応用するための研究を行っています。古い建物を維持保全し、環境負荷低減型の新しい建築物を目指した研究を実施しています。

■栢木 研究室

[専攻]建築歴史?意匠 [指導教員]栢木(かやのき) まどか 准教授 [キーワード]近代建築史?都市史
[テーマ例]?近代東京の変遷に関する都市史的研究 ?近代の建築?土木施設の不燃化に関する意匠と技術の研究 ?歴史的環境の保全に関する研究

現在の私たちを取り巻く都市は、ある日突然現れたものではなく、それまでの過去すべての延長線上に位置し、未来へとつながるものです。本研究室では、都市と建築の移り変わりとその意味、また空間と社会との関係性について意識しながら、近現代の日本、東アジアを中心とした都市史?建築史に関する調査研究を行います。歴史的視点を、これからの町や地域の在り方、都市空間の設計に取り入れていきたいと考えています。

■熊谷 研究室

[専攻]建築構法計画 [指導教員]熊谷 亮平 准教授 [キーワード]建築構法,改修技術,構法史
[テーマ例]?近代建築の保存再生技術 ?構法?生産史 ?集合住宅の居住者主体性 ?木密地域のリノベーション ?木造構法のフレキシビリティ

建築構法学は、建物や都市がどのような物的なしくみで成立しているのかを考える分野です。その方法は様々で、モノや技術の歴史的な変遷をとらえたり、自ら環境をつくる方法をつくりながら考えたり、建てられた後どのように変化していくのか、どのように維持?更新するのか等を対象としています。

■倉渕 研究室

[専攻]建築環境工学、建築設備工学、数値流体工学 [指導教員]倉渕 隆 教授 [キーワード]換気システム,室内温熱環境,流れのコンピュータ?シミュレーション
[テーマ例]?通風性能の優れた住宅設計法に関する研究 ?暖冷房の消費エネルギーと快適性に関する研究 ?集合住宅の換気設備に関する研究

自然換気?機械換気による室内空気環境の維持に関する研究を実施しています。自然換気については風力換気を主体に風洞実験、数値シミュレーションによる通風量の計算モデルを開発、機械換気では近年の高気密集合住宅に適した換気システムが派生する諸問題の解決に取り組んでいます。暖冷房時の室内環境と投入エネルギー、快適性評価法について検討するとともに、コンピュータ?シミュレーションによる予測法を開発しています。

■栗田 研究室

[専攻]建築構造、耐震工学、免震?制振 [指導教員]栗田 哲 教授 [キーワード]免制振,最適理論,健全性診断
[テーマ例]?慣性力の特長を生かしたダンパーを用いた建物の最適応答制御 ?特性が可変するセミアクティブ免制振システムの最適制御理論 ?建物の振動特性の解明と構造ヘルスモニタリング

社会や産業?経済が高度に発展した日本では、地震に対して安全?安心な都市の構築が必要不可欠となっています。本研究室では、地震の特性や建物の揺れ方に応じて最も効果的に建物の揺れを抑えることが可能な免制振の技術開発を行っています。また、地震による建物の損傷の有無を診断し、建物の修復の必要性、地震後の建物の居住可能性等を自動的に判断する技術開発も行っています。

■郷田 研究室

[専攻]建築?都市計画、建築設計 [指導教員]郷田 桃代 教授 [キーワード]建築計画,都市解析,まちづくり
[テーマ例]?都市住居の空間構成に関する研究 ?建築?都市の空間形態に関する研究 ?まちづくりの空間デザインに関する研究

個々の建築を設計するという実践的な視点に立って、建築やその集合体である都市を見直し、より豊かな環境を形成していくための計画技術を導くことを目標とします。そのため、建築?都市のフィールドワークによる、客観的データの収集と数理的な分析手法に基づいた空間評価研究に取り組み、新しい空間の提案を行います。現在は、主として都市の住居集合、建築?都市の空間形態、人や建築などの都市活動、まちづくりなどの現代的な課題に取り組んでいます。

■坂牛 研究室

[専攻]意匠設計 [指導教員]坂牛 卓 教授 [キーワード]建築意匠
[テーマ例]?装飾が建築におよぼす美的効果研究 ?建築とメディアの関係性研究 ?建築と町並みの形態的関係性研究 ?建築、都市の公共性の研究 ?建築社会学(ジェンダー、消費、倫理など)の研究

まず、設計の力を上げるプラクティスとして建築的ヴォキャブラリーの蓄積を行います。そのためにコンペ、プロポーザル、ワークショップ、実際のプロジェクトなどを通して設計を行います。二つ目に設計のロジックを学びます。しかし意匠にはエンジニアリングが目指すような明快な指標はありません。「美」とはその時代の社会が決めていくものだからです。そこで、ある時代の意匠の妥当性を美学的、社会学的、建築的につむぎます。

■髙橋 研究室

[専攻]建築構造学、構造設計、防災技術 [指導教員]髙橋 治 教授 [キーワード]新素材,免震,制振,風力発電施設
[テーマ例]?世界初免震、制振の開発 ?新素材による新構法の研究 ?最新の構造設計に関する研究

「構造技術で社会をデザインする」をミッションに、①自然の力を知る→②高度な技術力をバランス良く身に付ける→③エンジニアとして社会貢献に挑む→④挑み知り得た経験を分かち合う→⑤構造技術で社会をデザインする、を創造的、実践的に学びます。私は東京理科大学を卒業後、民間の構造設計事務所でエンジニアとして実務に従事するかたわら、世界初の新規研究分野を開拓してきました。基盤からその姿勢を継承していきます。

■長井 研究室

[専攻]建築環境工学、建築設備工学 [指導教員]]長井 達夫 教授 [キーワード]熱環境計画,空調システム
[テーマ例]?住宅における断熱性能の現場測定法の開発 ?空調システムのエネルギー評価?最適化 ?地域の熱供給システムの提案

室内を健康的、かつ温熱的に快適な状態に保ちつつ、少ない資源を効率的に使って空調を行う方法を研究しています。そのため、断熱強化や窓の適切な配置等、建築設計上の工夫とその評価方法について、実建物の実測と計算機シミュレーションにより研究しています。また、業務ビルの空調システムの適切な構築方法や、エネルギー評価、最適な運用方法等に関する研究を行っています。

■山川 研究室

[専攻]建築構造学,数理工学 [指導教員]山川 誠 教授 [キーワード]建築構造,建築数理
[テーマ例]?建築骨組の構造最適化 ?想定外につよいロバスト設計 ?空間構造の形態創生?応答制御設計

建築がもつ安全性、経済性、使用性、美観などの性質を各種の性能ととらえ、これらの関係について数理的方法から研究を行います。例えば、地震につよく安全で、機能性に優れ、合理的な形態をもつ建築をAI 等の計算的なアプローチから提案します。

■広谷 研究室

[専攻]建築意匠?まちづくり [指導教員]広谷 純弘 教授 [キーワード]建築意匠?まちづくり
[テーマ例]?建築設計における他領域のクリエイターとの共同作業の有効性について ?まちづくりの調査と実践 ?デザインやアートイベントのプロデュース

絵や彫刻のように、アーティストが自らの内なる声を聴き、深く自分と対話してつくるアートとは異なり、建築は他者との対話の中で生まれてくる。だから建築はそれだけで自立して存在するのではなく、必ず何かとつながっている。逆に言えば、どれだけ多くのものとつながっているかが建築独特の価値といえる。建築の学習と共に、他領域クリエイターの仕事を知り、建築を考える力を広げていきます。